◆  住宅・マンションの選び方・買い方  ◆


今まで、広告の見方から始まり、不動産業者の選び方を勉強してきました。
さあ、いよいよ、住宅・マンションを買う時がやって来ました。
私たち「住宅・マンションライフ研究会」では、長年「いいマンションとはなにか」「買うときにどこを見ればよいのか」等々議論を積み重ねてまいりました。
業者(売り手)の眼ではなく、あくまで、"もし自分自身が買うときには・・・"を考えてまとめてみました。
数多くの実例に接してきた私たちのアドバイスを是非参考にして頂き、悔いのないないマンションライフをお送り頂きたいと願っています。



【1】マンション選びはここがポイント

1)買おうと思った時が買い時

○ライフスタイルに合わせて考える
「買い時」って、いったいいつなのでしょうか。
マイホーム購入のきっかけ(動機)には、次のような理由があると、言われています。
  ・家賃がもったいないと感じてきた。
  ・今の住まいが手狭になってきた。
  ・社宅を出なければいけない。
  ・結婚、出産、或いは子供の入学。
  ・友人あるいは会社の同僚がマイホームを持った。
  ・将来設計を考えて。
人それぞれの買い時があります。
マイホーム購入の必要性を感じれば、それがその人にとっての「買い時」です。

○納得するまで物件を探す
妥協して家を購入する人はいません。
  ・エリアを絞り込み、
  ・立地条件を選定し、
  ・建物を選別し、
  ・間取りをチェック、
  ・さらに、広さと価格のバランスを考慮し、
  ・日当たりや管理体制もチェックする。
チラシ、住宅情報誌、等々で情報を収集し、いくつものモデルルームを見学していくうちに、どこが問題で妥協できないかが、明確になってきます。
そして自分自身で納得できれば、それがあなたの「買い時」です。

○不動産は縁ものである
そのマンションを知ったきっかけが、案外最終的な判断ポイントになるものです。
「不動産は縁もの」この言葉は覚えておいて下さい。


2)ライフステージ、ライフスタイルで選ぶマンションは異なる

○ライフステージ、ライフスタイルは個人によって異なる
 ・シングル生活を楽しんでいる人の場合、
 ・子供が生まれ、教育環境を第一に考える人の場合、
 ・定年退職し、リゾート型マンションに定住を考えたり、逆に都心のマンションに回帰する現象も最近は見られます。

○自分のライフスタイルデザインを描く
各年代によって、それぞれ選ぶマンションも変わってきます。
自分自身のライフスタイル、予想される家族構成、趣味や好みの変化、将来の生活設計、等々をデザインしてみることが大切です。

○マンションのすべてが永久に光るダイアではない
自分の好みを100%満足させるマンションは、なかなか見つけられるものではありません。
最上階で眺望が良ければ、コンクリートの屋根から、窓を開ければ階下からの放熱。
メリットが一転、デメリットに変わることもままあります。

3)将来の資産価値も考えて選ぶ
○価格の安さだけで購入してはいけない
安いには、安いなりの理由があります。
 ・立地条件
 ・建物のグレード
 ・日当たり、等々。
資産価値を考えるというのは、「安い」「お得」というだけではなく、総合バランスに優れたマンションを選ぶということです。

○自分で調べて、将来の発展性も考慮する
例えば役所の開発課の足を運んでみれば、ある程度、その地域の将来像が見えてきます。
良い面だけでなく、南側に大きなビルが建つ計画があり、日当たりや眺望が妨げられることが分かったりします。
まず自分で調べて、将来性のある立地条件を選んで下さい。

○将来売りやすい、貸しやすい物件かどうかを考える
将来、売却することも考えて、売りやすい物件かどうか、貸す場合に、すぐ借り手がみつかるかどうか、また、買った時より極端に値下がりしない物件かどうか、よく考えて下さい。
基本的には、
 ・駅から歩いて5分、
 ・コンセプト(特徴)を持ったマンション。
これをお勧めします。

4)マンションは買うのと借りるのとどちらが得か

○持ち家のメリットとデメリット
マンション購入のきっかけの一つに、借りるより買ったほうが得だ、との判断があります。
家賃を一生払い続けるのでしたら、計算上は確かに「買ったほうが得」です。
持ち家の方が信用度が高いというのは、現在の日本社会の現実です。
前節で述べた将来のライフスタイルの変化にに応じてリフォームを行い、自分好みの部屋にすることもできます。
しかし、一度購入してしまうと、すぐには動けないというデメリットもあります。
また、買った時よりたいていは値下がりし、ローンの残金のこともあり、売りたくても売れないケースもあります。

○賃貸のメリットとデメリット
メリットはなんといっても、気軽さです。
高級な住宅の場合など、高くて頭金も払えないし、とうてい住むことができない部屋にも、賃貸であれば多少家賃が高くても無理すれば住めるということもあります。
また仕事上どうしても転勤が多い方などは、賃貸であれば対応がしやすくなります。
将来、親の持ち家に戻る予定のある方は、賃貸のままでいこう、という考えもあります。
いずれにせよ、動きやすさは賃貸の方です。
デメリットは、家賃が上がっていくこと、自由に造作を変えられなうこと、等があげられます。

○将来のライフスタイルを想像して選択
結局はその人の置かれた境遇と価値観によります。
将来のライフスタイルを描き、メリット・デメリットを理解し判断することです。

5)中古と新築ではどちらが得か

○中古マンションのメリットとデメリット
メリットは、
 ・新築に比べて安い
 ・便利な立地にあることが多い
 ・価格が安い分、好きなようにリフォームできる
 ・実際の管理状況もわかる。
デメリットとしては、
 ・設備・グレード面で落ちる場合もある
 ・ローン年数が短くなる
 ・リフォーム代が予算以上にかかってしまう。

○新築マンションのメリットとデメリット
メリットは、
 ・新しくてきれい
 ・他人の匂いがしないだけ、気分がよい
 ・設備・グレード面で優れている
 ・特に、インターネット設備あればなおよし
 ・最近はフリープランが可能。
デメリットは、
 ・未完成での販売のため、実際の部屋を見ることができない
 ・工事期間中での契約となると、入居までに時間がかかる。
想像していたのと違うなどといったトラブルがおきないように、不明な点は納得するまで確認しておきましょう。

○立地と広さと価格のバランスを考えて選ぶ
この三つのバランスを考えたとき、中古になるか新築にするか、答えが見えてきます。
まだ決めかねているのであれば、中古を数件、新築も数件見て、相場観を養って見てください。
それを理解した上で選んで下さい。

6)マンションVS一戸建て

○マンションのメリット
住宅を購入しようとする時に、まず検討するのが「マンションにしようか、それとも一戸建てにしようか」だと思います。
現在の自分たちの生活、将来のライフプランに照らして、十分に検討して下さい。
メリットは、
 ・同じ立地条件であれば、価格が安い
 ・便利な場所
 ・設備面や管理体制が整っている
 ・防犯(ただし、ピッキングにはご注意)
 ・眺望の面からも楽しめる部屋もある。

○一戸建てのメリット
メリットは、
 ・土地がついている安心感
 ・建替え時期など自分で決められる(マンションの場合、管理組合で調整)
 ・管理費、駐車場代がかからない。

○郊外派か、都市派か
ライフスタイルとして「職住近接」を選ぶか、
多少通勤時間がかかっても、広々とした家に住みたいと考えると、一戸建てになるでしょう。

○結局は予算を考えて
最終的には「立地条件」「広さ」「価格」のバランスです。
そのバランスの中で、自分たちに合ったメリットを考えて、決めましょう。

7)定借マンションのメリット・デメリット

○定借マンションとはどんなマンションか?
分譲マンションの敷地の所有形態は、「所有権」と「借地権」に分かれます。
借地権の場合、あくまで借りているのですから、期限がきたら必ず返さなければなりません。
新しい借地借家法に基づき「ある一定の期間を定めて借地契約をし、期限がきたら建物は取り壊し、土地を更地にして確実に地主さんに返す」ということを明文化した契約形態が「定期借地契約」です。
この契約形態で結ばれているマンションを定借マンションといいます。
しかし、歴史がまだ浅いので、供給戸数は多くありません。

○定借マンションのメリットとデメリット
契約の内容の重要ポイントは、
 ・契約期限
 ・契約時の保証金
 ・毎月の支払い地代

契約期限はマンションの場合、「50年」が一般的です。
保証金は分譲マンション価格の「20%前後」が平均的。
保証金は期限がきたら、地主さんから全額または一部が返却されます。
保証金が多いと毎月の地代が少なくなり、反対に保証金が少ないと地代が高くなります。

定借マンションのメリットは、
 ・安く購入できる(所有権分譲マンションの60〜70%の価格)
デメリットは、
 ・建物の取り壊しに膨大な費用(期限満了時)
 ・預けた保証金でまかなえない危惧

○将来、マンションのスラム化が起こる心配はないか
通常マンションは多くの費用をかけて大規模修繕やメンテナンスをして、資産価値をたかめるように努力をしています。
しかし50年という期限が間近に迫ってきたマンションに、修繕やメンテナンスにお金をかけるでしょうか。
それが心配になります。

8)「友の会」に入ったほうが有利か

○物件情報を収集する
「友の会」の定義はその会社によって様々です。
物件情報を入手できますし、特に一般公開前の情報や完成間近の物件情報なども、会社によっては友の会優先で紹介してくれることもありますので、入会しておいたほうがよいでしょう。
ただ、伝達方法の希望はきちんと伝え、会社によっては対応は様々なので、やみくもに入会するのではなく、絞って入会することをおすすめします。

○これからはインターネット「友の会」の時代
営業担当者から電話がかかってきたり、入会したために少々煩わしいこともあります。
インターネットであれば、必要物件を詳細画面で簡単に検索できますし、また不必要な情報は一瞬で削除することもできます。
物件情報は多いにこしたことはありません。
これからはインターネット友の会への入会をおすすめします。

○一番ほしい情報は何か
情報が多くても、それが不必要なものであっては意味がありません。
希望条件を明確にし、その条件にあった情報をもらうことにしたいものです。
その点も考慮して、「友の会」を選んでください。

9)シングルのマンション選び

○シングルのマンションライフは自由きままではない
マンションは集合住宅です。大勢の人が、しかも生活形態がそれぞれ異なる家族が、同じ屋根の下で住んでいます。
そこには当然ルールがあります。
自分がシングルだといって、何でも自由気ままが許されるわけではありません。
細かい管理規約があり、共同で住む人たちとの共通の決め事や管理組合の総会に出席するなど、コミュニケーションが大切になります。
一部が賃貸で使われるようになったり、事務所として使用されたりすると、購入時とかなり違った雰囲気になることもあります。

○マンション探しの優先順位を整理してみる
自分が今一番求めているものは何か、
 ・立地
 ・間取り
 ・日当たり
 ・環境、等々
具体的に絞り込んで、優先順位をつけて決めてください。
特に、シングルの女性の場合、
 ・防犯
 ・安全
以上二つの面から、
 ・周辺道路の交通量
 ・見通しの悪い狭い道路かどうか
 ・防犯上気になる点はないか
 ・夜道の街灯は十分か、等
実際に歩いて確かめることです。

○シングルなのかファミリーなのかで決まるマンション選び
シングルライフを続けていくのなら、職場にも比較的近くな便利な場所が優先されるでしょう。
しかし、近い将来結婚し、快適な生活とともに子供の教育環境のことも考えると、おのずと優先順位の尺度が違ってきます。
快適さの点からいうと、通風、採光、空間の広がり、等々が重要です。
 ・向きは、南か東南に
 ・2方向に窓はあるか
 ・収納スペースは充分か(床面積の6%位)
 ・床面積の広さ(ファミリーなら70u以上)
 ・浴室の広さ(140cm x 180cm 以上)
以上のことを目安に、マンションライフを快適に。

10)共働き家庭のマンション選び

○子供や転勤事情などで変わる住居スタイル
子供のしつけや育児環境の問題は、避けて通ることはできません。
安心して預けられる保育所の有無は、マンション選びの際に最も重要な事柄となります。
夫または妻が、長期出張や単身赴任、或いは海外駐在になったりすると、今までの生活スタイルが大きく変化してしまいます。
仕事と家事、そして育児の問題を、住まいという空間の中でバランスよく両立させていくか、大変難しい問題です。

○自分たちのめざすライフスタイルは何かを考える
共働き夫婦のマンション選びは、この問題にどう立ち向かうか、が問われます。
最近では通常のファミリータイプではなく、新しい生活スタイルをコンセプトとしたマンションが作られています。
 ・個性派向きのフリープラン
 ・セレクトプラン
 ・保育施設やキッズルーム付き
このようなマンションに人気が集まっているようです。
自分たちが目指すライフスタイルは何か、二人で率直に語り合い、できればノートに書き出して整理してみるのも良いでしょう。
書き出してみることで、考え方もまとまっていくものです。

○共働き家庭は立地と環境を重視する
共働きにとっての優先順位は、やはり立地(ロケーション)です。
仕事主体の選び方になりますので、24時間営業のスーパーやデリバリーのサービスがあるかどうかがポイントです。
しかもそのマンションに、
 ・こだわりキッチン
 ・二重ロック
 ・防犯カメラ、等々が施されていれば、
二人は安心して家事の分担などスムースにできるわけです。
次は環境です。
特に子供の成育環境が重要です。
良い保育施設があるかどうか、自分の目と足で調べてみたいものです。

11)100点満点のマンションはない

○掘り出し物を期待するな
不動産業界でよく使われる言葉に「不動産に掘り出し物件はない」というものがあります。
自分だけは他人より、条件の良い物件を買おうとばかりしていると、痛い目にあうこともあります。
余りに良い条件が揃っている時は、ぜひ慎重に検討して下さい。

○長所に惚れるよりも短所に我慢できるかどうか
「価格」「立地」「建物」「広さ」「向き」のバランスが判断の鍵となります。
それぞれ我慢のできる最低基準を、よく見極めて下さい。
後悔しないマンション選びのコツです。

○モデルルーム見学のポイントを明確に
いろいろな物件を沢山見て、比較検討することは重要ですが、ぜひ、5つのポイントを考えながら、自分なりに点数をつけて見学して下さい。
総合バランスを見ながら点数をつけていくことにより、希望の物件にきっと巡り合えるはずです。


【2】こんなマンションを選べば間違いない

1)駅に近いマンション

○距離は不変
マンション立地を考える場合、通勤時間をまず頭に浮かべる人が多いと思います。
電車に乗っている時間、駅から新居までの時間、等々は余程の新しい交通システムが出来上がらない限り、そう変わるものではありません。それに比べ、バスの乗車時間は一定とは限りません。
自分の足なら徒歩何分と読めますので、「徒歩圏内」の立地をお勧めします。

○駅から10分以内がめど
郊外の鉄道駅周辺をよく観察してみて下さい。
駅周辺はスーパー、駅ビル、商店街、等々。
5分も歩くと、住宅地に変わってきます。
そこには、学校もあり、児童遊園地、市の施設、等々があります。
駅から10分以内という距離は、そのようなコミュニティの中にありますので、通勤のみならず、家族の利便性を重んじるためにも、よい立地といえます。

2)勤務先まで1時間以内が理想

○なぜ1時間以内か
通勤1時間というと、ドアtoドアで考えると、乗車時間は30分〜40分でしょう。
毎日通勤ラッシュにもまれて、1時間以上かかってしまうと、体力消耗も相当だし、ストレスもだいぶ溜まってしまいます。
気力・体力を充実させて、仕事に打ち込みたいものです。

○家族にもゆとりが
1時間以上ですと、勤めに出るご主人だけでなく、家族も大変です。
主婦にとっても、デパートへの買い物、カルチャーセンターへ通うことも、時間がかかってしまうことになります。
夕方、ご主人と待ち合わせをして、コンサートへ行くなり、夕食を一緒にとるにしても、生活の範囲がぐっと広がります。
当然、子供の教育環境にも影響してきます。

3)将来を考え「ユニバーサルデザイン」マンションを選ぶ

○共有部分では
ユニバーサルデザインとは、誰にでも優しいデザイン、という意味です。
子供からお年寄りまで、使いやすい仕様になっている、ということです。
玄関のメーン階段ひとつをとってみても、ほんの数段のことでも、乳母車或いは車椅子の人には、つらいことです。階段脇にスロープがあればよいのです。
外の道路から自分の部屋まで、車椅子の人が他人の手を借りずに行き来できる。
ユニバーサルデザインの一例ですが、建物全体がこのような設計が施されているマンションは将来的には「買い」です。

○自分の住まいでは
床や部屋の出入り口に段差はないか、
 ・トイレ、
 ・洗面所、
 ・浴室、はどうか。
特に、
 ・トイレのドアは外開きか。
自分自身が車椅子の生活になった時のことを、想像しながらモデルルームを見ると、また違ったものが見えてくるはずです。

○出入り口の幅は、要チェック
幅80cmは必要です。
 ・玄関の扉幅、
 ・廊下、
 ・各居室の出入り口、
 ・トイレ、
 ・洗面所、等をチェック。
さらに、トイレと洗面所の扉幅が60cmの片開きドアの場合、バリアフリー対象者がでると、いつもそこが問題となり、たいていドアの付け替え工事となります。
電話ボックスのドアのように開けられるものもありますから、注意してみて下さい。

4)インターネット対応マンションが時代の要請

○情報化に対応するマンション
これからは、インターネット対応が電気・水道と同じように、当たり前の時代になるでしょう。
そうなると、通信容量が問題になります。
まもなくインフラ整備も整い、また技術革新ももっと進んできます。
インターネットが必要不可欠なものになるでしょう。

○I T ホームの誕生
携帯電話から自宅のエアコンのスイッチを入れたり、炊飯器をオンにしたりすることが、もっと普及してくるでしょう。
そのために、インターネット端末を引き込んだマンションを選ぶのが、時代の流れです。

5)エコ対応型マンションがトレンド
○断熱材の大切さ
○ペアガラスの仕様
○カーテンの遮断性とカーテンレール
17)駐車場付きが望ましい
○駐車場は何台分あったらよいだろうか
○平面駐車が一番、機械式駐車は要注意

6)修繕積立金の少ないマンションは避ける
○なぜ必要か
修繕積立金とは、将来の大規模修繕にそなえ、準備していく積立金です。
10年位経過すると、建物は必ず劣化し補修が必要となります。
大切な資産を保全する意味においても、大変重要なお金です。
マンション広告に月々の支払いを少しでも安く設定するために、修繕積立金を安く算出している例もあります。
しかし、大規模修繕となると、何千万円、何億円とかかる工事です。
そのための準備金ですので、後々お金の捻出で苦労しないように、きちんとした計画をたてましょう。

○このような業者は避けよう
修繕積立金が安いのでお買い得、といったニュアンスで販売説明する業者もいます。
気をつけて下さい。

○いくら必要か
住宅金融公庫では、マンション修繕積立金の最低金額が決まっています。
 ・新築物件 月6千円以上、
 ・10年以上 月9千円以上。
それ以下では、優良中古マンションとして、融資が受けられないことになっています。
マンション販売業者に、
 ・修繕計画書の提示
 ・修繕積立金の算出根拠
これらを問い合わせるのは、良いマンションを購入する一つの判断基準となります。

7)マンションは「管理」が命
○管理組合の使命
マンションは管理の良し悪しで、資産としての価値に、大変な差がでてきます。
区分所有法という法律に基づいて、管理組合が設立され、管理規約が作成されます。
購入を決める前には、管理規約及び使用細則に一度は目を通しておいた方がよいでしょう。
特にペットの飼育、ピアノの使用など、トラブルになりがちです。
管理組合の役員には、面倒だからといって敬遠する人が多くみられます。
しかし、自治会の役員とは違います。
自分のマンションは自分で守るという気持ちで、管理組合の総会には必ず出席して下さい。

○マンション管理会社の使命
管理会社とは、マンションの管理組合から委託を受けて管理するものです。
管理規約や細則に基づいて細かく取り決めをし、管理業務が開始されます。
清掃業務を委託していなければ、皆さんでしなければなりません。
販売前に管理会社が決まっている場合が多いですから、契約時に管理委託書を見せてもらうことが大切です。
マンションの管理業務は実に多岐にわたっています。
修繕積立金の管理から、共用廊下の電球の取替えまで、日常目に付くことは全て管理対象です。
自分自身の財産を守るという気持ちで、積極的に参加するようにして下さい。

【3】マンション建設地とその周辺には何回も足を運ぶ

1)駅から建設地まで歩いて時間を計る

2)方位を常に意識し、磁石を持っていく
○部屋の向きは暮らし向きを決める
○南口の間口の広さがバロメーター
○磁石は正しい方位の羅針盤
○方位を重視する理由もいろいろ

3)学校・保育園・病院・商店・金融機関はどこにあるか
○街の表情と快適イメージをつくる
○現代の親の愛情表現は、子供の教育環境づくり
○いざという時の医療施設と金融機関

4)日照・眺望・騒音・臭気などを自分でチェック
○日照は回りの建物を見て日影チェック
○眺望は同じ高さの近くのマンションから見てみよう
○騒音と臭気は平日にチェック

5)隣接する空地は要注意
○日当たりも眺望もなくなる隣接地
○隣接地でなくても、ゴミ焼却場はリスクが大きい
○隣接空地の所有者に確認しても安心するな

6)朝のラッシュ時・平日・休日・昼・夜・晴れの日・雨の日と足を運ぶ
○通勤時間と交通アクセスは朝夕のラッシュ時に乗ってみよう
○足を運ぶたびに変わる現地のイメージ
○深夜のタクシー待ち時間は要チェック

【4】モデルルーム、オープンハウス見学の秘訣
1)モデルルームはお見合いと同じ、欠点はみせたくないはず
○第一印象をよく見せる技術、TVスタジオと同じ
夢の住まいを演出するのが、モデルルームです。
それはプロの演出ですから、もう一度冷静になって下さい。あくまでイメージの世界ですから。
決して、夢の世界のままで、契約をしないように。

○モデルルームは最高の展示
モデルルームには余計なものは置いてありません。
置かれている家具や調度品も、訪れる客層、そこに住みそうな人間像・ライフスタイルを考えた上で選んでいますから、益々、イメージだけが膨らんでいってしまうのです。

2)買うつもりのない物件でもなるべく多く見学して目を肥やす
○見れば見るほど粗が見えてくる
買うつもりのない場合の方が、かえって冷静にものが見えるものです。
夢のイメージの世界に入ってしまわないように、多くの物件をみて、「平常心を養う」のもよいでしょう。

○販売会社が違えば説明も違ってくる
営業担当者の説明を聞くと、いろいろなことが分かってきます。また、説明を聞くだけでなく、質問をするのも大事です。
同じ事柄でも、販売会社が変われば説明の仕方や内容も変わり、モデルルームへの理解度も深まる筈です。

○パンフレットはぜひ持ち帰る
購入予定のない物件でも、パンフレットはぜひもらって下さい。
例えば、A社のパンフレットでは構造については全く説明がないが、
B社では詳しく説明されている、といった販売会社の特徴も見えてきます。
それを購入したい物件に、疑問・質問を投げかけてみる。
納得できる物件選びのコツでもあります。

3)メジャーを持って専門家を同行する
○体感感覚ほどいい加減なものはない
モデルルーム見学の必需品は、メジャーです。
人間の感覚ほどいい加減なものはなく、モデルルームを見学していると、そのうちに何となく自分の寸法に合ってきてしまうことがあります。
買ったあとから、こんな筈ではなかった、ということになりかねません。
そこで、メジャーが必要なのです。

○専門家に同行してもらう
モデルルームには不必要な家具や調度品は置いてありませんので、どうしても広く見えてしまうものです。
広さだけでなく、
 ・天井の高さ
 ・出入り口の幅
 ・ドアの高さ、
それから、
 ・梁(はり)の位置、大きさ、
これらを是非チェックして下さい。
特に梁は収納部に隠されていたり、廊下の天井を低くして隠すなど、気がつかないように処理されています。天袋を開けてみるとそこには梁があり、物が意外に入らないということもあります。
本命のモデルルームを見に行く時は、専門家(一級建築士或いは一級施工管理技師)に同行してもらい、アドバイスをもらうのが一番良い方法です。専門的なチェックには欠かせません。
知人関係でその様な人が見つからなければ、都道府県の建築士事務所協会に相談するのも良いでしょう。一回5万円程度で引き受けてくれます。
マンションの付加価値分と捉えれば、思い切って相談するのもよいでしょう。

○持っている家具のチェックリストをつくる
新居に持っていく家具のリストを作り、寸法を記入しておく。
モデルルームに行ったとき、メジャーをだして測ってみるのです。
幅、奥行きは勿論ですが、高さも忘れずに測って下さい。
梁が邪魔して箪笥が奥に納まらない、ということが往々にしてあります。

4)インテリアなど表面的なことよりも本質的なことを中心にチェック
○豪華さにまどわされない
前述したように、モデルルームには見栄えのする家具・調度品が演出巧みに置かれています。
中には、オプションの造りつけ家具や照明器具がありますので、そのまま自分の部屋になると勘違いしないで下さい。でも、ついつい錯覚してしまうものです。
そこでこの様に考えて下さい。
「あなたが買おうとしているマンションは、四角い箱だけ」
家具もカーテンも全て消え去り、白い壁と天井だけの空間を見つめて下さい。
その空間が狭いと感じたら、現実は相当狭いと思って間違いありません。

○本質をチェック
内装は10年くらいで、リフォームするものです。
しかし、構造はそう簡単には変えられません。
そこで専門家の知識をお借りしましょう。
 ・床や壁の厚み
 ・断熱材の厚み
 ・部屋の天井の高さ
 ・どこの天井部分に梁型が出てくるのか
このような基本的なことに始まり、
 ・窓の大きさ
 ・風の通り道
 ・給排水管のルート
 ・換気扇の位置
 ・コンセントの位置
等々。
これらが建物に対してだけでなく、生活にもどんな影響があるのか、教えてもらって下さい。

5)水回り、収納はどうなっているか
○毎日使うものが一番大事
特に念入りにチェックが必要なのは、キッチンです。
ワークトップ(調理台の作業面)の高さは、必ずモデルルームで確認して下さい。
後になってから、調理台が高いの低いのと言っても後の祭りです。
食器収納棚の取っ手の位置も、使いづらくないか、毎日使うものには特に気をつけて下さい。

○トイレは広いほうがよい
トイレも毎日何度も使うもの。
中だけでなく、出入り口の幅も広く、扉は外開きかユニバーサルデザインがお勧め。
将来、トイレに手摺を付けるようになるかも知れません。
また、誰かが中で倒れてしまった。すぐ救出しなくては・・・。
ところがドアが僅かしか開けられない。
結局レスキュー隊を呼んで、ドアを壊して救急車へ乗せた、というのも実際にあった話です。

○収納スペースは容積が大事
収納スペースによって、部屋の使用できる広さが違ってきます。
ところが平面図を見ていただけでは分かりません。
収納の天袋に梁が出ていて、あまり使い物にならない、ということが実際よくあります。
モデルルームでのチェックポイントです。

6)健康を害する建材や接着剤は使用されていないか
○健康的な住まいを永遠に
マンション生活での最大の敵は「湿気」です。
換気には、自然換気と機械換気があります。
通常、浴室、トイレ、台所には、機械換気を行い、その他の部屋は自然換気に任せるプランが多いようです。
最近のマンションは気密性が高く、また、各部屋が独立性の高い設計になっている場合は、自然換気だけでなく、機械による換気も補助的に使用して、換気に心がけましょう。
湿気はカビ・ダニを呼び込む最大の原因です。
冬、窓ガラスから結露水が落ちるようになったら相当危険です。窓を開けて、空気の入れ替えをして下さい。

○建材ばかりが犯人ではない
シックハウスという言葉を、耳にしたことはあると思います。
建材に使用されている有害物質が発散され、人間の体を知らず知らず蝕んでいくといわれています。
ホルムアルデヒドを含む建材は最近少なくなったと言われていますが、それ以外の有害化合物によって発症する例も多いようです。
また、建材ばかりでなく、家具やカーペット等からも微量が発散し、室内に滞留します。
換気をよくすることと、観葉植物をお部屋に置くことを、お勧めします。

7)オプションに惑わされるな
○オプションとは何か?
販売物件は、床、壁、天井、造り付けの収納、機械類、給排水関係、等々以外は販売対象外です。
モデルルームに入り、目に入る物品は殆んどオプションと言っていいでしょう。
通常インテリアデザイナーがコーディネートをして、お客さんにとっていかに魅力的な部屋かを演出します。

○モデルルームは実物の売り物ではない
販売業者の方もだんだんエスカレートして、豪華さを競うようになりました。
ソファーや調度品、照明にカーテン、それに壁には絵画をかけ演出し、皆様を迎えます。
その様に造ってある部屋だ、ということは決して忘れないで下さい。

○サンプルルームでは不安
サンプルルームとは、モデルルームを作らず、床材、壁材、天井材等々、そのマンションに使用する仕上げ材を並べた部屋のことをいいます。
これで建物全体を判断しなさい、というのは我々素人には無理な話です。
消費者にとっては、不親切な販売方法といえるでしょう。
でも、使っている材料には自信があるのでしょうから、担当者には納得がいくまでいろいろ尋ねてみることです。

【5】素人でもできるマンションの構造・施設チェック

1)マンションはなぜ上階ほど価格が高いのか

2)マンションには専有部分と共有部分がある

3)地震に強い免震・耐震マンションは買い

4)エレベーターはどの場所に何基設置されるか

5)設備配管の材質

6)壁・床の厚さと遮音等級をチェック

7)バルコニーと避難口をチェック

8)駐輪場の場所と台数・宅配ボックス・トランクルーム

9)ごみ置き場の位置、構造、収集日

10)超高層マンションなどの押さえどころ
 
以上は、マンションライフ研究会代表 斉子典夫編著による「マンションの選び方・買い方」(学陽書房刊)の書き出しの部分です。
実際にマンションをお買いになる時は、ぜひ最後まで眼を通していただきたいものです。
一生に一度あるいは二度あるかないかのことなのですから。